ITエンジニアは、これからの日本の発展の一翼を担う、ある種花形のような職業ではありますが、その仕事が順風満帆であるとはかぎりません。場合によっては、職場あるいはエンジニアそのものを辞めるという選択を考える人もいるでしょう。そういった人には、どのような事情があるのでしょうか。

まず考えられるのは職場環境、仕事内容や給料といったネガティブな要因です。というのも、上述の通りエンジニアは非常に重要な職業ではありますが、専門的な技能が要求されることに加えて、少子化による労働人口の減少傾向が重なり、慢性的な人材不足に陥っています。そのため、少ない人数に対しての仕事量が多くなってしまい、長時間残業になってしまうケースが増えてしまうのです。
さらに悪いケースでは、そういった残業に対して残業代が出ない、いわゆるブラックな労働環境に当たってしまうこともあり、そういった場合、自分の負担と給料とを見比べて割に合わないと感じ、やめてしまうのです。

IT業界は比較的給料が高い業界ではありますが、ワークライフバランスも重要な指標です。他には、仕事には問題がなくても、人間関係のトラブルで疲弊してしまった、というケースもあり、ネガティブな要因にも様々な種類があるのです。
一方で、ポジティブな事情も当然あります。より上流の企業への転職に成功した、フリーランスとして独立するなど、スキルアップによってより良い環境へ移ることができます。あるいはエンジニアでなくとも、自分のやりたいことを見つけた、という場合もあります。どの理由にも共通するのは、現状への不満、あるいは未来への展望と言えます。